サブウェイに乗る楽しみの一つに人間観察があります。 NYの中ではどこにいても人間観察はとても楽しいのですが やはり各ラインや場所によって、乗っている人種が少しずつ違ったり 日本では考えられないような行動をとっている人たちを見かけることもあります。 私が会った変わった人の中では、自由の女神の格好をして前衛的な演劇を始め、 しばらくすると一緒に乗っている人に、「私のすばらしい演技を見たたのだからお金を出したくなっただろう」と、 ちゃんとお金を入れてもらう箱を用意していて、それを持って回るのです。 もちろんニューヨーカーは変わった人にはなれているので、面白がってお金をあげる人も、いやな顔をして断る人も。 サブウェイの駅の構内にはちゃんと許可をもらって演奏をしている人たちもいます。 許可をもらった印として演奏している後ろに旗を掲げています。 その人たちの中には、演奏で生活をしてCDまで出している人たちもいるのです。 私も、何度もすばらしい演奏に足を止めて演奏を楽しみました。

あなたも、NYのサブウェイを使ったら変わった人に 一度は（もっと？）会うかもしれませんね。

私が一番使っている交通手段は、実はバスです。 バスの中からみる景観を楽しめるので私は一番おすすめします。 さすがに、バスの中でパフォーマンスをする人はいませんが 運が良ければ（？）運転手さんのパフォーマンスが楽しめます。 私が会った運転手さんは、歌を歌いながら路線案内をしてくれたり 突然のどしゃぶりの雨でずぶぬれになった、沈んだ雰囲気の乗客たちを ジョークで笑わせてくれたりしました。 バスの中では、乗客と運転手さんの間が近いためにもっとコミュニケーションがとられて、 ほほえましい光景がたくさん見ることができます。

私個人の体験としても、バスの運転手さんには感謝することがたくさんあります 前に住んでいた国連ビルの近くは、夜は官庁街のために人はほとんどいないのですが 不意の用事で帰宅が夜の２時過ぎになってしまってバスを利用したときのことです。 運転手さんは、私と同じくらいの年の娘さんがいるらしく、こんな夜までなにをしていたのかとか、 いろいろNYでの暮らしのことを話してくれました。 そして私が降りるときに、「あなたがアパートの近くの安全な場所に行くまでバスを止めて待って見守っていてあげるから、 安心して帰りなさい」 と言ってくれて本当に私の住むアパートへの階段を上がるまでバスを止めて待っていてくれたのです。 何回も運転手さんが言っていたのはバスを利用するときは運転手のそばに座ること、です。

みなさんもNYで素敵な運転手さんに出会えますように。

キャブの運転手さんは、世界中と言っていいほどいろいろな人種が仕事としています。 特に多いのがインド系、アフリカ系、中東系で英語が母国語では無い人の方が実は多いのです。 それでも、大抵の人はおしゃべりが好きで気軽に話しかけてもらうのを待っていたりします。 そんな彼らとのコミニュケーションが面白くないわけがありませんよね。 NYの情報や、彼らの話を聞いてみるのもおすすめです。 話をしていると、なぁんだ日本と変わらないんだな。とか、え？日本では、考えられないな。 など日本での常識ってあてにはならないんだなぁ・・・と実感できる（？）こともあるので、 柔軟性を持って素直な気持ちでお話ししてみてください。

私の今まで乗ったタクシーの中で特に印象に残っている人は中国出身の女性のドライバーです。 たまたま、日本への一時帰国で空港まで 乗ったのですが、それまで女性のキャブドライバーがいるとは思ってもみませんでした。 彼女はアメリカへ移住をしてから、車の運転が大好きなのでキャブの運転手となったそうです。 私は危険ではないのか、変わったお客さんはいた？ など色々話し、そして日本と中国とアメリカの違いを話しました。 彼女は、やはり夜は仕事はしないそうです。自分を守るために、そして犯罪のきっかけにもならないようにと。 たいていのお客さんは優しくして 反対に申し訳なく感じると笑ってました。 NYに来てタクシーに乗ると、女性のドライバーがどのくらい少ないかが解ります。 意外に危険な仕事の一つなんだと実感してしまいました。