・Fire King ・Depression Glass |
・アンカーホッキング社 ・Russel Wright |
Fire King |
Fire kingとはアンカーホッキング社(米国)が1942年に製造を始めたガラス食器類のことです。 jadite(翡翠色)Turquoise Blue(トルコ石青)Azurite(アズリット) Pink(ピンク)Gray(グレイ)Lustre(光沢)Sapphire Blue(サファイア青)そして、White(白)Ivory(象牙色)など、多種類の色の食器が作られています。 デザインはDots(点)Stripes(縞)Floral(花)が基本だったようです。 その素晴らしいデザイン性もさることながら、業務用としても使用ができる程の耐熱性がありとても丈夫なのが特徴です。 商品を美味しそうに見せてくれるので、普段使いの食器として大変愛着がもてます。 残念ながらアンカーホッキング社は1976年にFire Kingの製造を中止してしまいましたが、その独特のスタイルは「収集する楽しみ」「見る楽しみ」さらには「使う楽しみ」までも満足させてくれる食器として今でも多数の人に愛されています。 |
商品名 | 年代 |
Alice | 1945-49 |
Blue Mosaic | 1966-69 |
Charm | 1950-56 |
Copper Tint | 1958-71 |
Hobnail | 1959-59 |
Homestead | 1968-71 |
Jane Ray | 1946-65 |
Laurel | 1951-65 |
Meadow Green | 1967-77 |
Primrose | 1960-62 |
Restaurant Ware | 1948-67 |
Shell | 1965-76 |
Swirl | 1949-62 |
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Anchor Hocking Glass Co. |
アンカーホッキング社を語る上で大切なのは、その創設者であるアイザック J コリンズ氏(Issac J. Collins)です。 1900年代初頭、彼はオハイオ州にて「オハイオフリントグラス社」という小さな会社を経営していました。 1905年、彼はオハイオ州ホッキング川側にある、炭素塵で真っ黒なため「ブラックキャット」というニックネーム持つ工場を購入しました。 その工場は今でも地元の人々にその名前で呼び親しまれているようです。 そして、壮大な未来へのビジョンと共に「オハイオフリントグラス社」と「ランカスター炭素会社」を合併させアンカーホッキング社の前進とも言える「ホッキンググラス社」を設立しました。 1924年3月6日その工場を原因不明の火事で焼失しましたが、なんと6ヶ月という短期間で工場を再建し製造を再開したそうです。 その後、大恐慌時代も柔らかい色センスとデザインで人気を博し、歴史に残るとても美しいガラス器を作成しました。 ガラス器の多くの模様はこの時期に作られ「Dipression Era」として知られています。 1937年「ホッキングガラス社」は「アンカーキャップ社」と併合し、その名前を「アンカーホッキングガラス社」(Anchor Hocking Glass Corporation)と変えました。 合併により、オーブンでも壊れない強い耐熱性を持つガラス製品「Fire King」が作られるようになりました。 |
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Depression Glass |
Depressionとは「不況、恐慌」という意味です。Depression Glassとはその名の通り、 1929年NY株式市場大暴落に端を発し、全世界を巻き込んだ大恐慌の時代に作られたガラス製品です。 たくさんの工場や会社が倒産する中、不思議と歴史に残る美しいガラス食器が作られました。 その当時、大不況の中会社存続のためのマーケティング戦としてに「懸賞品付き商品」が発売されました。 (今でいうチョコエッグみたいなものでしょうか?) それは大変ヒットし、多くの人々が箱に直接詰められたされたカラフルなガラス、ちょっとしたプレゼントを得るために 特定のブランドのオートミールや石鹸を買いました。 その「懸賞品」として、緑色でできているタンブラー、ジュースグラス、シャーベットやデザート皿が箱に詰められていたそうです。 「ブルーバブル」は人気の商品だったので、今日でもよく目に出来ます。 「ミスアメリカ」はMOTHERS OATS(アメリカで有名なオートミール)の商品の一つでした。 30年代の雑誌広告を見ると、小麦粉、家具、そして劇場切符(!)の懸賞商品としてガラス器具類があったことがよく判ります。 この「懸賞品付き」というプロモーションは、ガラス会社だけでなくアメリカのビジネスそのものに役立ったのです。 それにしても、懸賞品としてこんなに素敵なディプレッションガラスがついてくるなんて・・・。 当時の人々がちょっぴり羨ましいですね。 |
商品名 | 年代 | 製造社名 |
American Sweetheart | 1930-36 | MacBeth-Evans Glass Company |
Lace Edge | 1935-38 | Hocking Glass Company |
Moderntone | 1934-37 | Hazel Atlas Glass Company |
Normandie | 1933-39 | Federal Glass Company |
Patrician | 1931-34 | 〃 |
Princess | 1931-34 | Hocking Glass Company |
Royal Ruby | 1938-67 1973-77 |
Anchor Hocking Glass Company |
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Russel Wright |
1904年、ラッセルライト氏はオハイオ州に生まれました。
社交的で多才な人で、特にデザインで才能を発揮しました。
1930年頃はnew yorkのデザインスタジオで主に金属製品のデザインをしていましたが、
しばらくして、彼がデザインした家具「Modern Living Funiture」シリーズがNew YorkのMacy's(有名なデパート)などで売られ
大流行しました。
その後、生活用品、ガラス・シルバーウェア・カトラリー、掛け時計などのデザインも手がけ、
1935年頃にはいよいよ陶器のデザインを手がけ始めます。
その官能的な曲線を生かした、美しくも機能的なディナーウェアは、多くの人々を魅了し今日でも大変な人気があります。
お料理を引き立て不思議と和洋折衷にあうので、日本人にも馴染みやすい食器です。 代表的なシリーズとして「American Modern」「Iroquois」があります。
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American Modern(アメリカンモダン)は、 1939年から1959年まで製造されていたラッセル・ライト初期のディナーウエアラインです。 1939年はじめにNew Yorkの新聞などで大きく宣伝され話題となりました。 流線型を生かしたシンプルなラインは、発売当初から人気が高かったようです。 |
Seaform Blue |
Granite Grey |
Chartreuse Curry |
Coral |
White |
Bean Brown |
●その後発表された新色 |
Black Chutney |
Cedar Green |
ラッセル・ライトとSteubenvill陶器製作所は粘土と釉薬の質や相性の研究に大変な時間と手間を掛けて、研究を繰り返し繰り返し行いました。 アメリカンモダンもイロコイスでもラッセル・ライトや製作所が初期に発表した釉薬のおもしろさや、美しさが高く評価されています。 |
アメリカンモダンの良さを残しつつもっとカジュアルに使うことを考えたライン IROQUOIS (イロコイス)は1946年から1967年の間製造されました。 46年発売当時作られたのはレインドロップや、まだらが特徴の4色だけでした。 |
Sugar White |
Ice Blue |
Nutmeg Brown |
Avocado Yellow |
●49年以降発売された色 |
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Parsley Green |
Oyster Grey |
Ripe Apricot |
Pink Sherbet |
Charcoal |
Lemon |
Lettuce Green |
Chantaloupe |
●65年からは以下の色もLineに加わりました。 |
Turquoise |
Brick Red |
Mustard Gold |
※OysterとParsley Greenは50年から56年まで |
1950年、ラッセルライトはキャセロールはつまめる蓋のデザインからドアノブのような形に、またバターディッシュも下の受け皿を大きくするなど数種類のイロコイスのデザインを見直しました。 60年代に入ると新たにCOOKWAREも作られるようになり、ダッチオーブン、フライパン、ウォーミングトレイなどが発表されました。 現在ではオリジナルのイロコイスシリーズ(キャセロール、バターディッシュ)がコレクターの間ではレアアイテムとされています。 |
Residential(レジデンシャル)は、ラッセルライトと世界大戦前よりプラスティックの研究をしていたNorthern Industrial Chemical Companyが共同で作り上げた、プラスティック食器の先駆けといえるものです。 発売当時は10年間補償が付くほど割れにくく丈夫なため管理がしやすい食器として多くの人に親しまれていました。 60年代アメリカの可愛い雰囲気がほっこり伝わってくるシリーズです。 |
1951年には、ラッセルライトが12年という陶器デザイン経験をいかしHarker(ハーカー)ラインの製造を始めました。 このラインには、ゴールデンスパイス、メドウグリーン、コーラルサンド、チャコールというソフトで暖かく、目に馴染む色が使われてます。 いかにも自然を愛していたラッセルライトらしい色合いです。 特徴的なデザインのホワイトクローバーは、ラッセルライトの愛娘アニーがフロリダ旅行の際スケッチしたクローバーがインスピレーションとなっているそうです。 52年、そのホワイトクローバーラインはMOMA(近代美術館)からグッドデザイン賞を受賞しました。 |
Bartlett Collins社のEclipse(エクリプス)というラインは、ラッセルライトによってデザインされました。
フラミンゴターコイズ、イエロー、グリーンなど明るい色が使われています。
花火のような模様アスタリスクなども発表されています。 |
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